金曜の夜、冷蔵庫に残っていた野菜でパスタを作った。ひとり分を作ることには慣れている。慣れているくせに、少し多めになりがちなのは、たぶん昔からだ。
私は50代で、ひとり暮らしをしている。子どもはいない。年下の恋人がいて、会う約束をする週もある。ひとりで飲みに出かけるのも、気が向けば少し遠くへ旅に出るのも好きだ。
外から見れば、案外ふつうの暮らしだと思う。けれど、ひとりが好きだからといって、いつも平気なわけではない。恋人に会いたい夜もあるし、誰にも会わずに早く眠りたい夜もある。どちらも本当なのよね。
会いたい人がいても、ひとりの夜は残しておきたい
若い頃は、恋人ができたら予定を全部空けるものだと思っていた。今は、約束がある日もない日も、自分の暮らしをあまり崩したくない。
会いたい時に会って、疲れている日は帰る。連絡が少ない夜に、急に関係を採点しない。年下の恋人がいると言うと、年齢差の話をされる。でも実際には、「今週、何を食べる?」のほうがずっと大事なんだよね。
前と同じようにはいかない日もある
眠りが浅い日がある。外出するまでに気合いがいる朝もある。以前は気にしなかったことに、体が先に返事をするようになった。
それでも、暮らしまで小さくしたくはない。ひとりで出かける時は、少しだけ口紅を塗る。旅先では朝のコーヒーを急がない。料理は、疲れている日は買ってきたものに頼る。立派な工夫ではないけれど、今日を少し悪くしないためには役に立つ。
ひとりでいる時間も、誰かと過ごす時間も、私の生活だ。どちらか一方だけでは、私は少し息が詰まるのだと思う。